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地域連携ステーション フミコム

活動報告・発行広報物

【開催報告】広報講座「目に留まる 心が動く 寄付チラシをつくろう」

地域連携ステーション フミコム
  • 文京区全域
  • その他
日 時:2020年7月11日(土)14:00~17:00
会 場:ZOOMオンライン
講 師:林田 全弘さん(小さなNPOを応援するグラフィックデザイナー)
参加者:12名

新型コロナウィルスの影響により、市民活動の基盤であった「対面で集まる」ということが困難な状況が続いています。
そんな中、オンラインでのイベントや情報発信が盛んになってきていますが、一方で情報の波に疲れてしまっていることも。
こんな時だからこそ、改めて「紙」の魅力を見直してみようということで、ちょうど前年度の決算が終わり、総会の案内や事業報告書をこれから送ろうというこの時期に、寄付という形で活動に参加、応援したくなるような寄付チラシのつくり方のコツを学ぶ講座を実施しました。
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すでに寄付チラシを作ったことがある、これから作ろうと思っている、予定はないが関心がある-様々な状況の参加者がいらっしゃることを把握したうえで講座がスタートしました。

寄付チラシをつくる上で一番のポイントは、ずばり「チラシを渡す「相手」を中心に考える」ということ。

チラシは作る団体のものではなく、渡す相手との共有物。
伝えたいことを伝える場だけではなく、相手が知りたいこととの両立がポイントとなります。だからこそ相手を中心に考えることが必要になります。

講座は寄付チラシをつくる上での7つのチェックポイントを順に説明していきました。

デザインと料理は似ていて、段取りが大事、と話す林田さん。
だからこそチェックポイントを順序だてて考えていく必要があります。

順を追ってみていく前に、基礎となる視点の共有がありました。

内閣府の「市民の社会貢献に関する実態調査」の中の質問項目に「あなたが、寄付をするにあたり妨げとなることはありますか。」という質問に対し、

経済的な余裕がないという理由のほか、
・手続きが分かりにくい
・(判断に足る)十分な情報がない
・寄付をしても実際に役に立っていると思えない
・寄付先の団体の信頼度に欠ける
といった理由が挙げられます。

参考:
https://www.npo-homepage.go.jp/toukei/shiminkouken-chousa/2019shiminkouken-chousa

ここから考えると、信頼されるような内容であること、寄付が役立っているということ、寄付しやすい仕組みづくりが大切であることが分かります。

また、非営利活動のマーケティングを考える上では、自分への便益、時間や金銭などのコスト、他者からの影響、自己有効性のバランスを考えるということも、寄付を考える上では参考になる情報です。
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後半戦は、7つのポイントを学んだところで、実際に寄付チラシを作るための3つのステップについて学んでいきました。

これは寄付チラシに限らないのですが、チラシづくりによくあることとして、いきなりパソコンを開いてチラシを作り始めてしまうということ。
パソコンはあくまで仕上げの段階なので、ラフの段階ではまず手で書いて構図を考えてみた方がよいと林田さん。

まずは①情報の整理、そして②発想を広げる、最後に③表現するということで、順を追ってみていきました。


①情報の整理
これはプロのデザイナーでも同じで、いきなりデザインを始めるのではなく、伝えたい情報を整理して書き出しておくことが基本のキ。

お味噌汁をつくる時もいきなり味噌をといたりしない、料理の段取りと同じことです。

内容をいきなり考えてしまうと、あれもこれもになってしまってあとで選んでいくのは大変なので、だからこそどこで誰にどのように使うのかを考えて明確に紙に書いておくことが大事になります。
そこが決まればおのずとどんな内容を載せるのがベストかが決まってきます。

目的は寄付なんですが、そもそもそれが何につながっているのか、団体にとって、寄付者にとっての中長期の「つながり」を考えて、「そもそも」の部分を時間をかけて考えることがポイントです。

また、対象についても、団体の活動や活動テーマや課題について知っている方なのか、知らない方なのかでは伝える内容が変わってくるというのは上記にも書いたとおりですが、どんな方法でそのチラシを渡すのか、どんなシチュエーションで渡すのか(講演会等で間接的に配るのか、手渡しで直接説明しながら配るのか)まで具体的にイメージしてみることが大事です。

直接すでに知っている人に渡すのが一番効果的とは言われています。
次に初めて知る人に直接手渡しするのが多いです。
こういったことも参考にシチュエーションを考えていけるといいですね。


②構図を発想する
ついついすぐにパソコンを開いてチラシを作り出したくなってしまいますが、その前に手書きラフを作ることを推奨している林田さん。
頭の中で考えるよりも手書きでざっと何をどのように配置するのか描いてみること。それを一つだけでなく案をたくさん書いてみること。
あくまでパソコンは「仕上げの道具」とすることがポイントです。

実際にここで手書きラフを描いてみるワークも行い、手を動かすことで具体的なイメージをつかみました。

③表現
前半の7つのチェックポイントでも挙げたところですが、「表はあっさり裏にぎっしり」、「他者の声と写真で伝える」、「目安の金額を提示する」ことは意識したいところ。

金額の目安は、金額を示すことや、わかりやすく示すことへの抵抗を感じる方も少なくないかもしれませんが、寄付者の目線から考えてどう伝わるように伝えるかを考えることも重要です。
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最後は質疑応答の時間を多めに取りました。
Q チラシだから見栄えも大事だがチラシ初心者でもこの型なら外さない、みたいなものがあるか?

A レイアウトそのものには著作権はないので、このチラシはいいなと思ったものレイアウトを模倣してみるところから始めてみるといいかもしれない。写真を使う場合は、本文だけでなく見出しも付けることでメリハリが出て目に留まる率が上がる。 キフフの製作実績などの寄付チラシを参考に。
https://kifufu.net/case/

Q プライバシーの配慮などで受益者の写真を掲載することが困難な場合の工夫の仕方は?

A 文章に添える写真については、こだわりすぎず、何となく雰囲気が伝われば文章だけよりは伝わりやすさが変わってくる。目に留まる要素として、写真でなくイラストのような形もあり。

林田さんは目に留まった、チラシなどの製作物、ロゴ、イラスト、フォント、コピーなどデザインに関するものについては写真でとってクラウドのドライブに分類分けして保存していつでも見られるようにしているとのこと。

いいアウトプットをするためには、日ごろから自分でも意識してインプットをしていくことも大事ですね。

このほかにもたくさん質問をいただきました。
講座後のアンケートでいただいた質問については、キフフのYouTubeチャンネルで林田さんが答えてくださっています。
こちらはどなたでもご覧いただけますので講座の様子を知ってみたいという方も是非ご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=lTpMm8jol3Q

フミコムでは今後も活動される皆さんにとって、”痒い所に手が届く”様な講座を実施していけたらと考えています。広報など活動を知らせていくことに向き合っていくことを通じて、そもそも活動で大事にしたいこと、団体の運営体制などを見直すきっかけにもなればと思っております。
活動に関する相談は随時お受けしておりますので、お気軽にフミコムまでお問い合わせください!
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そして、本講座でもオンライン参加で内容をグラレコしてくださった方が!このような形での貢献も増えてきて、いろいろな「参加」の形があるなと実感していますし、引き続きさまざまな形での参加のあり方をフミコムとしてもチャレンジしていきたいと思います!